(定期接種)
◎ヒブ
対象:生後2か月から開始。3~8週間隔で3回接種します。3回目から7ヶ月以上たち、1歳になった後に4回目を追加接種して完了です。
5歳未満は公費(無料)です。
疾患の説明:乳幼児期に髄膜炎など重症感染症を起こす菌です。命に関わったり後遺症を残すこともある重篤な疾患ですが、予防接種でほぼ完全に罹らなくできます。
◎肺炎球菌
対象:生後2ヶ月から開始。4~8週間隔で3回接種します。3回目から2ケ月以上たち、1歳になった後に4回目を接種して完了です。
5歳未満は公費(無料)です。
疾患の説明:乳幼児期に髄膜炎などを重症感染症を起こします。予防接種でほぼ完全に防げます。
◎B型肝炎
対象:生後2ヶ月から接種できます。初回から4週以上あけて2回目、20~24週あけて3回目が標準的な方法です。
疾患の説明:肝炎を起こすウィルスです。涙や唾液からも感染する感染力の強いものですので、3回目まで必ず受けて下さい。
◎4種混合
対象:生後2ヶ月から開始。3~8週間隔で3回接種します。4回目は標準的には1年から1年6ヶ月後に追加します。
疾患の説明:4種とは、ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオを指します。
ジフテリアとポリオは幸い現在では国内での感染はほとんどありません。百日咳は乳児では重症の咳や呼吸困難で命に関わることもある疾患です。破傷風は怪我をした傷口から菌が入り、痙攣や麻痺をきたす死亡率の高い病気です。
◎ロタウィルス
対象:ロタリックス(1価)は生後24週までに2回、ロタテック(5価値)は生後32週までに3回、生ワクチンを飲みます。初回は14週までに始めて、4週以上の間隔をとります。
疾患の説明:ロタウィルスは乳児の胃腸炎を起こす代表的なウィルスです。嘔吐がひどく水分がとれなくなると脱水になり重篤な状態になります。小さい子ほど入院して点滴する必要性が高くなります。胃腸炎関連けいれんや脳炎を合併することもあります。当院は5価のロタテックのみの扱いです。
◎BCG
対象:1歳まで。5ヶ月~8カ月が望ましい時期です。
疾患の説明:結核を予防します。結核は成人では肺結核の咳や熱が主ですが、乳児では全身に結核菌がまわり、髄膜炎や粟粒結核という致死的な状況を起こします。
当院でのBCG接種は、それまでの予防接種を当院でお受けの方に限らせて頂きます
◎麻疹・風疹(MR)
対象:1歳から2歳に初回接種をします。2期は小学校入学前の1年間に行います。
疾患の説明:麻疹は発熱、発疹から肺炎や脳炎などの合併症をきたすことのある疾患で、非常に強い感染力があります。
風疹は‘3日はしか’とも呼ばれる発熱、発疹をきたす疾患で、妊婦さんが感染すると胎児に深刻な先天性の障害を及ぼす可能性があります。
◎水痘
対象:1歳から3歳までに2回接種をします。2回目は初回から3ヶ月以上、標準的には6ヶ月から1年あけます。
疾患の説明:みずぼうそうとも呼ばれるウィルス感染です。全身に水疱疹が多発します。帯状疱疹も同じウィルスが原因で発症します。
◎日本脳炎
対象:生後6ヶ月から接種可能ですが標準的には3歳で2回(1~4週間隔)、その後1年あけて4歳頃に追加接種します。9~12歳にもう1度、第2期の接種があります。
疾患の説明:蚊が媒介する日本脳炎ウィルスの感染で、急性脳炎を引き起こします。半数程度の方が後遺症を残す、治療法のない重篤な疾患です。日本での発症は幸い現在では少なくなりましたが、東南アジアなどで流行があります。
◎2種混合
対象:11歳以上13歳未満に1回接種します。
疾患の説明:4種混合に入っているジフテリアと破傷風について追加接種します。
◎子宮頸がんワクチン
対象:小学校6年生から
疾患の説明;ヒトパピローマウイルスによってひきおこされる婦人科領域のがんです。ワクチンで予防できる世界で唯一のがんです。
(任意接種)
◎おたふくかぜ
対象:1歳から接種できます。MRワクチンと同様に、1歳と5~6歳での2回接種が薦められています。
疾患の説明:流行性耳下腺炎が正式名称です。ムンプスウィルスの感染で、発熱や耳下腺(耳の下にあるだ液腺)の腫れが特徴です。髄膜炎や難聴や精巣炎など重い合併症もあります。